御府内八十八ヶ所第十二番札所、関東三十六不動霊場第十五番札所

宝仙寺について

2024年4月:ご挨拶

2024年04月01日

 今年の冬は暖冬で積雪が少なかったようでしたが、3月に入って雪が降り気温も上がりませんでした。その為か今年の桜は去年の早すぎる開花ではなく例年並みで、入学式の頃と4月8日のお釈迦様の「お花祭り」の頃が丁度良いかもしれません。
例年通り4月1日より花御堂を飾って灌仏が出来るようになっておりますので、お詣り下さい。

先日、「東京スリバチ学会」会長の皆川典久さんの話を伺う機会がありました。
スリバチとは小規模な谷間や窪地をその独特な形状から「スリバチ」と名付けたそうです。東京の山の手と呼ばれるエリアは起伏に富んでおり、なだらかな台地と、台地をえぐり取ったような窪地(谷)からなる地形だという事です。
東京の地形は、現在はビルが建ち首都高などにより見えにくくなっておりますが、立体的な地形図を見ると確かに皇居を境にして西側の山の手と呼ばれる地区は台地になっており、山の手と呼ばれる意味が良くわかります。
四谷・渋谷・日比谷など谷がつく地名がたくさんあります。
宝仙寺は中野坂上から新宿方面の成子坂下に向かって下って行く台地の上にあります。北側は大久保通りに向かって下っており、窪みの川に沿って大久保通が通っており、南側は青梅街道の少し先より神田川に向かって下っております。
地名は地形や、昔の地域のことを表しており安易に本町とか中央などの地名に変えてしまうのは残念に思います。
改めて住んでいるところの地形を意識してみると、地名の意味がわかります。
皆様も意識して周りの地形を見てみると、災害の観点からも色々なことがわかるかもしれません。

最近、円安・株高・大手企業の賃金上昇の満額回答等日本の経済に大きな変化がみられます。日銀がゼロ金利政策を解除するというニュースが流れており評論家やコメンテーターの中には今になってアベノミクスを批判している人々がおりますが、結果論で言っているだけで批判するならもっと早くから声を大にして言うべきだったと思います。
「自分は手を出さないで、人のやったことに口を出すな」というのが日めくりに書いてありました。
自分の行動には注意をいたしましょう。

令和六年 四月

宝仙寺住職 富田 道生

4月

誕生佛