2022年07月01日
7月は宝仙寺ではお施餓鬼とお盆が行われる時期です。新型コロナウイルスの影響でこの二年間は通常の形で行うことが出来ませんでしたが、今年から感染拡大に注意をしながら徐々に戻していければと思います。
宝仙学園でも運動会・遠足・修学旅行等の学校行事を行うようになってきました。
油断はできませんが世の中が正常化していくことを期待したいと思います。
先月、京都の修学院離宮・桂離宮・京都御所の迎賓館に見学に行ってまいりました。
予約制で数人ずつの班に分かれ皇宮警察の人が説明と列の最後に一人付いての見学でした。
桂離宮の“月波楼”という月見の茶室では軒を短くし、十五夜などの月の出る方向に向け池に映る月を見やすいように方角など計算して建ててあります。
飛び石の間隔であるとか、障子の幅を変えるなど狭い空間をいかに広く見せるかなど考えられており、細かく気を遣って造られています。
西洋の庭は人工的にハッキリと区別されておりますが、日本では自然に溶け込むような工夫がされており考え方の違いが良くわかります。
京都御所内の迎賓館は、京都にも迎賓館をという事で建設されたそうで、セキュリティーが厳重で金属探知機を通って見学します。最高の材料を使った立派な建物ですが、和洋折衷の感が否めず、日本の古い建築を利用して現代に使いやすいように改築するとか工夫があったほうが良かったのではないかと思いました。迎賓館は修学院離宮や桂離宮とは目的が違い、建築の時代が異なりますので比較対象にはなりませんが、何か違和感が有る気がいたします。
天気も良く、幸い空いている時期のせいでゆったり見学出来、日本の文化を見直す良い機会になり大変勉強になりました。皆様も機会があったら見学をなさることをお勧めいたします。
令和四年 七月
宝仙寺住職 富田 道生
桂離宮
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