御府内八十八ヶ所第十二番札所、関東三十六不動霊場第十五番札所

宝仙寺について

2020年07月:ご挨拶

2020年07月01日

 庭の「みそはぎ」がこの時期に合わせて大きくなり花を咲かせる季節になりました。
 新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、4月・5月はステイホームで家に居る時間が増えたことと存じます。
時間の使い方が変わると今まで気付かなかった事が見えてきたり、新しい事を始めたり、新しい生活様式を考えたりと色々な新しい発見があると思います。以前と同じ生活様式に戻ることが出来るかどうか分かりませんが、新しい発想で考えていかないといけないのかも知れません。
宝仙学園ではオンライン授業を行っており、6月までは主に登校とオンライン授業の併用を行いました。
Zoom会議など初めての経験をしましたが、子供たちは新しい形にすんなり入れるのでしょう。

中国語で「没法子(メイファーズ)」‘しかたがない’という意味だそうですが、それはあきらめ、投げ出すことではなく、悲しみも不条理も全て受け入れ、そのうえで前へ歩む。
赤塚不二夫さんは子供の頃旧満州からの引き揚げ者で、この言葉を自分流に訳してバカボンのパパに「これでいいのだ」と言わせているんだという事が先日新聞に書いてありました。
「これでいいのだ」という言葉にそんな意味が有ったのだと初めて知りました。
“知足”という言葉と似たところが有り、私達が目指したい境地であると思います。
第2波・第3波の感染が心配されますが、これからの色々な環境の変化、新しい生活様式にも負けず、「これでいいのだ」で行きたいものです。

令和2年 7月

宝仙寺住職 富田 道生

7月庭の「みそはぎ」