御府内八十八ヶ所第十二番札所、関東三十六不動霊場第十五番札所

宝仙寺について

2019年07月:ご挨拶

2019年07月01日

 今年も半年があっという間に過ぎてしまいました。年を取ると時間がたつのが早いとよく言いますが、生物学者の福岡伸一先生によると、年齢を重ねると細胞の新陳代謝が遅くなり本人の意識の時間と細胞の新陳代謝の時間のずれがだんだん大きくなりどんどん早く感じるようになるんだということだそうです。私たちの体の細胞は約1年で全て入れ替わるそうで、私たちの体も常に変化しています。
仏教の大切な教えに“諸行無常”( 私達自身も含め全てのものは常に変化してやまない)という教えが有ります。変化することを自分ではコントロールできませんよ、だから一つの事に執着しようとしてはいけませんよという教えです。

 5月末に檀家さんと一緒に“四国八十八ケ所霊場”の、高知県を廻ってお詣りしてまいりました。高知県は東の室戸岬から西の足摺岬まで広い県です。私達はジャンボタクシーを使いましたが、歩いて廻る歩き遍路の方々もずいぶんみかけました。八十八ケ所霊場を廻ると約1,200キロあるそうで、歩いて廻ると1か月半位かかるそうです。
“四国八十八ケ所霊場”を世界遺産にしようと霊場会では考えているそうですが、もしそうなれば弘法大師さまが世界に知れ渡ることになり、日本の弘法大師から世界の弘法大師になるかもしれません。

令和元年 七月

宝仙寺住職 富田 道生

足摺岬