御府内八十八ヶ所第十二番札所、関東三十六不動霊場第十五番札所

宝仙寺について

2016年10月:ご挨拶

2016年10月01日

 夏が過ぎ気候も秋らしくなってまいりました。十月からは衣替えでまさに我々僧侶の衣が冬物になりますが、温暖化の影響か最近はこの季節まだ冬物では暑い時が多くなりました。衣替えの6月・10月という時期も考えなくてはならないという気がいたします。
 先日スリランカ旅行のテレビ番組の中で、スリランカの寺院(皆様ご存知の通りスリランカは仏教国です)を参拝している様子が出てきました。寺院の中に入って参拝する時は、肌を沢山出すような服装のときはスカーフのようなもので覆って入っている様子が見られました。私の経験した範囲ではヨーロッパの教会でも同じことが行われていました。ショートパンツやノースリーブなどの場合入り口でスカーフのような布を貸してくれてそれを纏って入るように、教会によっては入り口に警備員のような人がいて声をかけているのを見かけました。教会も寺院も信仰の場所です、それなりのマナーが必要でしょう。気がつかない人には注意することが必要だと思います。私は宝仙学園の生徒達が宝仙寺に参拝に来た時には、お寺は参拝をする場所ですから奈良・京都などの有名な寺院に行った時でも見学とか見るではなくお参りする気持ちを忘れないで下さいと話をしております。
 このことは教会・寺院に限らず、その国の習慣も含めそれぞれのやり方があります「郷に入れば郷に従え」です。グローバル化の社会になりました、政治・経済はグローバルな結びつきによって動いております。観光でも各国から沢山の人が日本に訪れます、また我々も海外に行く機会が増えます、訪れた国の習慣を尊重するのもグローバル化の社会に生きる現代人の常識でしょう。我が国も訪日客増加の為の方策を考えているようですが、日本の生活習慣や伝統に触れたいというニーズに答えるためには、はっきりとした行動規範を示すことが必要であり親切だと思います。意識のグローバル化こそ大切だと考えます。

平成28年10月

宝仙寺住職 富田道生