御府内八十八ヶ所第十二番札所、関東三十六不動霊場第十五番札所

宝仙寺について

2010年10月:ご挨拶

2010年10月01日

   今年の夏は例年にない猛暑で、雨が少なくあちらこちらに色々な影響が出て大変な夏でした。暑さ寒さも彼岸までと申しますが、お彼岸の時期になりだいぶ過ごし易くなってまいりました。
   月刊「日本橋」8月号によりますと、現在の“日本橋”が明治44年に架橋され、来年架橋100年を迎えるそうです。日本橋の石は御影石で、茨城県笠間市稲田の「稲田石」だそうで、当時の東京市長より日本橋請負工事の感謝状が、中野組初代 中野喜三郎氏あてに贈られています。
中野家は宝仙寺の檀家さんで、代々檀家総代を務めていただいております。この「稲田石」は、日本銀行・国会議事堂・最高裁判所・国立博物館表慶館・三井本館等々・・・・・・色々なところに使われているそうで、都電の敷石もそうだそうです。
   笠間市稲田の中野組石材工業の採石場は、山が御影石の山で、私が40年位前に見せていただいたときは、地上より少し上の所から石を切り出しておりましたが、現在は地上から70メートルぐらい下から切り出しているそうです。
   最近は、採石場で“子供向け戦隊ヒーロー番組”等テレビの撮影や雑誌の撮影にずいぶん使われているそうです。声が響くのでオペラ等のコンサートに良いのではないかと、5代目現社長の中野剛弘さんは仰っていらっしゃいます。
   宝仙寺の境内の敷石・本堂の回廊・寺号標等御影石を使っているものは、中野家よりご寄付をいただいたり、ご協力をいただいたものです。
   宝仙寺にいらした時は、どうぞ歴史のある“稲田の御影石”をご覧になってください。

平成22年10月吉日
明王山宝仙寺 住職 富田道生