2010年07月01日
今年の春は天候が不順でいつまでも寒い日が続きました。農作物も影響を受けましたが、ここのところ例年通りに蒸し暑い日が続いております。今年の夏はどうなるか心配がされます。
先日の新聞に、水道の蛇口をひねることが出来ない子供がいて、そのためその保育施設では水筒を持参させて蓋を回すことを練習させて、さらに水道の蛇口をひねるものに替えたという記事が載っていました。
宝仙学園幼稚園でも、子供が転ぶと手をつかずに顔から地面につくので顔面を怪我してしまうとか、高層マンション住まいでエレベーターを使うため階段の昇り降りがおぼつかない子供がいるということを聞いております。遊び場が少ないため鬼ごっこやボール遊びをする機会が減って、知らず知らずに体を動かして成長しなくなってしまったことも原因でしょうか。
環境の変化により、今まででは想像もつかないことが起こっています。
大人の発想で便利に、楽に、また怪我をしないようにとすることにより、まだ体が未発達の子供たちは影響を受けることになります。
便利なことは大切なことですが、このようなマイナス面があることを考えもしなかったと思います。
子供たちは身体を使い、けがをする経験をしながら成長していくものです。親の過保護も子供の教育上はマイナスです。
当寺の書院の広間に、五十世住職 純大僧正の『之 修 知 自』(これを修して自を知れ)という額が掛っています。
まさに経験をして失敗をして成長し、身についていくものがたくさんあるのだと思います。
平成22年7月吉日
明王山宝仙寺 住職 富田道生
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