御府内八十八ヶ所第十二番札所、関東三十六不動霊場第十五番札所

宝仙寺について

2009年09月:ご挨拶

2009年09月01日

   今年は七月のお盆のころ梅雨明けになり夏が早く始まったかと思いましたが、その後不順な天候が続き、台風・地震等の被害、また農作物の被害も心配されます。
   政治の先行きと共に今年は心配のタネが尽きません。
   さて、最近自動車を運転していて気になるのは、自転車と歩行者のマナーの悪さです。
  自分の都合で信号を無視して道路を渡る、車線を逆走する自転車、歩道をわがもの顔で歩行者を蹴散らして走る、携帯電話を掛けながら走る(これは法律違反)等々滅茶苦茶です。
けがをするのは自己責任ですが、事故が起これば相手がいますので自己責任では済まされません。
   マナーは、社会生活がスムースにお互いに気持ちよく行われるためのルールだと思いますので、自分勝手な都合を通しては社会生活が成り立たなくなってしまうのではないでしょうか?
   自転車のことを例にとりましたが、最近色々な場面において自分の都合と自分勝手が横行しています。日本人としてとても残念に思います。
   新聞のコラムに、落語の話が佳境に入ったときに携帯電話が鳴って、人情噺で緩んだ涙腺も怪談噺で凍りかけた背筋もリセットされすべておじゃんになる。業を煮やした噺家が電源の切り方を懇切丁寧に説明し、「なんなら二つ折りのを開けた後、力を足してもう少し開いてみてくださいな。ベキッと言って黙るんで」というのがありました。
   自分のことだけではなく、周りに対する配慮に気をつけたいものです。
   ベキッと言って黙らせてやろうと思っている人が周りにいるかもしれません!

平成21年9月吉日
明王山宝仙寺 住職 富田道生