2016年12月04日
本年も当山本堂において興教大師陀羅尼会を厳修いたしました。
興教大師覚鑁上人(こうぎょうだいしかくばんしょうにん)は、嘉保2年(1095)6月17日に肥前国藤津荘(ひぜんのくにふじつのしょう)、現在の佐賀県鹿島市でお生まれになられ、13歳で仏門に入られました。その時に「正覚房覚鑁(しょうがくぼうかくばん)」という法名を頂きました。後に弘法大師空海上人の教えを再興し、「新義」といわれる真言宗の教学を確立し、観法(瞑想法)を重視して密厳浄土往生を説き、新しい真言密教の在り方を示されました。また修行の場を高野山から根来寺(和歌山県岩出市)に移され、康治2年(1143)12月12日に49歳でご入滅されました。元禄3年(1690)12月26日東山天皇から「興教大師」の諡号(しごう)を賜りました。上人が遷化して547年目のことでした。以来、我々真言宗豊山派では中興の祖と仰ぎ「南無興教大師」とご宝号をお唱えいたしております。
また、陀羅尼会とは、興教大師覚鑁上人が12月12日に遷化され、その祥月命日に修される法要を指しています。上人の教えに感謝する為に、弟子たちが仏頂尊勝陀羅尼(ぶっちょうそんしょうだらに)を唱えたという故事にちなみ、陀羅尼を読誦することから陀羅尼会とよばれております。この陀羅尼は、罪障消滅、あるいは故人の成仏を祈る時等にも唱えられるお経です。
宝仙寺では、毎年上人の忌日である12月12日前後に陀羅尼会を行っております。本年は12月4日に当山にご縁のあるご寺院の僧侶の皆様と共に、当山住職が大導師を勤め、厳かに執り行いました。
興教大師尊像
陀羅尼会法要の様子
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