2013年10月30日
このたび四国霊場が開かれてから来年で1200年を迎えるのを記念して、『お砂ふみ巡礼〜へんろの心、届けます〜』と題して全国を行脚しているお砂と本尊お姿、さらに真言宗十八本山の種字本尊掛軸とお砂が宝仙寺にやってまいりました。
お砂踏みとは、霊場のお砂をそれぞれ集め、そのお砂を霊場と考え、お砂を踏みながらお参りすることです。それにより、実際に霊場にお参りするのと同様のご利益があるといわれています。
今回は四国遍路や十八本山巡礼にお参りすることができない方の為に、仏様やお大師さまとご縁を結び遍路や巡礼の魅力に触れて頂きたいという思いから開催いたしました。
秋らしい晴天の中、たくさんの方々にご参拝いただきました。当日は、四国八十八ヶ所霊場会の皆様をはじめ、多くの方にお手伝い頂き、滞りなくお砂ふみが行われた事をこの場を借りて御礼申し上げます。
沢山の方にご参拝いただきました。
法話会場の様子
四国八十八ヶ所霊場会公認大先達 湯佐俊和様によるご法話
二十六番霊場 金剛頂寺住職 真言宗豊山派宗務総長 坂井智宏大僧正によるご法話
会場内の様子
お加持している様子
お子様も熱心に手を合せて拝んでいます
古来、四国は国の中心から遠く離れた地であり様々な修行の場でありました。讃岐でご生誕されたお大師さまもたびたびこの地でご修行され、八十八ヶ所の寺院などを選び四国八十八ヶ所霊場を開創されたと伝えられています。そのお大師さまの御跡である八十八ヶ所霊場を巡礼することをお遍路といいます。
当初の遍路は、修行僧が中心でした。その後、お大師さまに対する人々の信仰の高まりとともに日本全国から多くの方がお遍路をするようになりました。
写経体験
大師堂では、皆様に写経を体験していただきました。写経とは、心を静めお経を一字一字写していきます。それは、仏像を一体ずつ刻むのと同じといわれます。また、一字一字に自ら仏音に接し清浄無垢の心境に導かれる「行」であるので、大願成ずるともいわれます。
会場では一日中人が途切れることなく、皆様の写経に対する関心の高さが感じられました。
写経会場の様子
仏教の教えは、お釈迦様が説かれた生きるもの全てを救う教えです。その教えを書き留めたものが経典です。お釈迦様の教えを正しく後世に伝える為に、経典を複製する為の写経が行われていました。こうして仏教は、写経された経典を通してアジアに広まっていきました。
日本に仏教が伝えられたのは六世紀ごろで、それから仏教の広まりとともに写経がおこなわれていったと思われます。「日本書紀」に672年に経典を写経させたという記述があります。奈良時代になると国家事業として国分寺が全国に創建され、寺院や僧侶の数が急激に増えました。それに伴い経典の数を増やすために、写経所を作り、より盛んに写経されたようです。
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